ICL(眼内コンタクトレンズ)

ICL(眼内コンタクトレンズ)

ICL(眼内コンタクトレンズ)とは、目の中(水晶体と虹彩の間)にレンズを挿入し、近視・遠視・乱視を矯正する視力矯正手術です。

レンズ素材は、コラマー(Collamer)というHEMA(ハイドロキシエチルメタクリレート)とコラーゲンを合わせた素材で、親水性が高くて柔らかい人体にやさしいレンズ素材ででてきています。

レンズ寿命はヒトの寿命よりも長いため、理論上半永久的に装着が可能で、コンタクトレンズのようなお手入れは不要です。

ICL手術は、可逆性の高い手術で万一の場合は摘出して元の目の状態に戻すことができます。また、長期的に良好な視力が維持できることから現在国内外で多数(200万眼以上)の挿入実績を持ちます。

目次

ICL(眼内コンタクトレンズ)の特徴

手術室

強度近視や角膜が薄い方も治療ができる

ICLはレーシックのように矯正できる範囲が角膜の厚みに左右されない(レーシックでは角膜を削って視力矯正するため、角膜が薄い方は治療を受けられない)ため、多くの場合強度近視(-6.0D以上の近視)の方や角膜が薄くてレーシックが適応とならなった方も手術を受けることができます。また、慎重適応という形で軽度円錐角膜の方も治療を受けられる場合もあります。

侵襲の少ない治療

ICL(眼内コンタクトレンズ)では、約3mmの切開創からレンズを挿入します。
手術は片目10分程度で終わり、角膜形状をほとんど変化させないため、身体への負担を抑えて治療することができます。

鮮明な見え方を実現

ICL(眼内コンタクトレンズ)は、別名有水晶体眼内レンズといい水晶体を残したまま行う手術になります。また角膜を削らない手術のため、コントラスト感度(見え方の質)を低下させずに裸眼に近い見え方を実現することが可能です。

お手入れ不要で半永久的に挿入が可能

レンズの寿命は、ヒトの寿命よりも長いため、半永久的にレンズを入れたままにしておけます。(実際は白内障手術に摘出をおこないます。)レンズは目の中に入れたままですので、コンタクトレンズのようなお手入れは不要で災害時に紛失する心配もありません。

万一の場合は摘出可能な可逆性の高い手術

ICL(眼内コンタクトレンズ)では、万一の場合もレンズを摘出することによってほとんど元の目の状態に戻すことができます。稀ですがレンズサイズが合わなかったり、度数ずれを起こしている場合にレンズ交換を行うことがあります。

長期的に視力が安定

ICL(眼内コンタクトレンズ)では、レーシックと比較した際に近視の戻り(近視のリバウンド)が少なく、長期的に視力が安定するとされています。

ICL(眼内コンタクトレンズ)の適応条件

ICL(眼内コンタクトレンズ)は、適応範囲(治療を受けられる条件)が広いのが特徴ですが、治療を受けられる方(適応)と治療を受けられない方(禁忌)がいらっしゃいます。

適応条件

  • 18歳以上の方(老眼の関係上45歳くらいまでが望ましい)
  • 近視(~-18.0Dまで※-15.0D以上は慎重適応)
  • 乱視度数-4.50Dまで
  • 過去1年間の近視度数が安定(変動値-0.5D以内)していること
  • 前房深度(角膜と水晶体の距離)が2.8mm以上
  • 最低角膜内皮細胞密度が規定値を満たしていること

禁忌

  • 18歳未満の方
  • 妊娠中または授乳中の方(近視度数が変動しやすいため)
  • 前房深度が浅い方、角膜内皮障害がある方
  • 重篤な全身疾患をお持ちの方
  • コラーゲンに対して過敏症のある方
  • その他全身状態や眼疾患などの理由から医師が不適用と判断した方

ICL(眼内コンタクトレンズ)のメリット・デメリット

メリット
  • 長期的に視力が安定
  • 術後のリスクが少ない
  • 手術の適応範囲が広い
  • 見え方の質(コントラスト感度)が高い
  • 紫外線をカット
  • 術後の手入れが不要
デメリット
  • 自由診療で治療が高額
  • 手術まで時間を要することがある
  • 確率は低いがリスクがある

ICL(眼内コンタクトレンズ)とレーシックの違い

屈折矯正手術として代表的なICL(眼内コンタクトレンズ)とレーシックの違いについて理解しておきましょう。ICL(眼内コンタクトレンズ)はレーシックの弱点を克服している点も多々ありますが、患者様の目の状態によって適した治療が異なります。

施術名ICL(眼内コンタクトレンズ) レーシック
安全性 高い
高い
適応範囲 広い 限定的
視力の安定性長期的に安定一定の確率で近視近視の戻りが発生
ドライアイの可能性ほとんどないある
手術の可逆性ありなし
費用レーシックより高額ICLよりリーズナブル

ICL(眼内コンタクトレンズ)の流れ

コンタクトレンズの装用中止期間について
適応検査前に下記の期間コンタクトレンズの装用中止をお願いしております。

  • ソフトコンタクトレンズ:検査1週間前
  • 乱視用ソフトコンタクトレンズ:検査2週間前
  • ハードコンタクトレンズ:検査3週間前
    ※ピルなどのホルモン剤を使用している場合、可能であれば検査1ヶ月間より中止をお願いします。
STEP
1

ご予約

予約サイトでICLで適応検査のご予約をお取り下さい。
STEP
2

適応検査

適応検査にてICL(眼内コンタクトレンズ)の適応があるか検査を行います。
保険証をお持ちください。
散瞳検査(瞳を開く点眼をつけた検査)をします。ご自分の運転ではお越しにならないでください。
適応がある場合は精密検査を行います。
STEP
3

精密検査<2回目>

1回目の精密検査と検査結果に相違がないかを確認しながら、レンズオーダーのために必要な検査を行います。
レンズ代金40万円はこの時点でお支払いいただきます。レンズは受注生産なので、レンズ発注後に患者様のご都合で手術をキャンセルされた場合には、返金いたしかねます。
STEP
4

レンズオーダー

検査結果に基づき、レンズオーダーを行います。
国内に在庫がある場合は1~2週間程度、海外在庫の場合は2~3週間程度、レンズ製造が必要な場合はレンズ到着まで4ヶ月以上時間を要する場合があります。
レンズがクリニック届いたら手術日程の調整を行います。
STEP
5

手術日

手術自体は片眼10分程度、両眼20~30分程度で終わります。
術後は医師の指示に従って過ごすようにしてください。
残金のお支払いのお支払いもお願いします。
STEP
6

定期検診

手術後は定期検診で経過観察を行なっていきます。
術後検診は術後翌日、術後1週間、術後1ヶ月間、術後3ヶ月間、となります。
その後は半年から1年ごとの検診をおすすめしております。

ICL(眼内コンタクトレンズ)の手術費用

適応検査代 11,000円(税込)
近視度数 乱視なし 乱視あり
-3.0D未満 570,000円(税込) 660,000円(税込)
-3.0D以上 630,000円(税込) 698,000円(税込)

ICL(眼内コンタクトレンズ)は自由診療(保険適用外)の治療となります。
ICL(眼内コンタクトレンズ)は医療費控除の対象となります。
お支払いは保険診療分は現金のみ、自由診療分は現金またはキャッシュカードです。

保証内容

  • 術後3か月の術後検診無料
  • レンズの入れ換え 術後半年間レンズ代無料、手術費用5.5万円
  • レンズの位置修正 術後1年間無料

ICLは医療費控除の対象となります

医療費控除とは、1年間(1/1〜12/31)で自身または生計を共にする家族のために支払った医療費が、一定額を超えた場合に、その医療費を基に計算される金額の所得控除を受けることができる制度です。
年間医療費が10万円分を超えることが条件となり、ICL(眼内コンタクトレンズ)は医療費控除の対象となります。
この制度を利用するためには医療費控除に関する事項その他の必要事項を記載等した「確定申告書」を所轄税務署に提出する必要があります。詳しくは税務署などにお問い合わせください。

医療費控除の計算方法

■総所得金額等が200万円以上の方
1年間(1/1〜12/31)で支払った医療費 -10万円 =医療費控除額(上限200万円)

■総所得金額等が200万円未満の方
1年間(1/112/31)で支払った医療費所得総額の5% =医療費控除額(上限200万円)

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9:00〜17:30 
休業日/日・祝
この記事の監修者
院長先生の写真
医療法人七彩
理事長 本間 理加 医師
これまで大学病院に長く従事し、白内障手術をはじめとして、網膜硝子体手術、緑内障手術、眼瞼下垂、角膜移植など様々な眼科手術に豊富な執刀実績を持ちます。現在医療法人七彩の理事長として川越エリアを中心として手術に特化した眼科クリニックを2医院展開しています。
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