ピコレーザー(シミ,肝斑,そばかす,くすみの改善)-種類、効果、費用、副作用について

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どのピコレーザーをすれば良い?肌のお悩み別のレーザー治療を皮膚科医が解説

年齢を重ねると肌のターンオーバーが乱れ、シミやしわ、ニキビ跡などの肌トラブルに悩まされる機会が増えていきます。
そんなときになるべくダウンタイムを抑えた治療としてレーザー治療があげられます。肌のターンオーバーを整えたり、直接シミに働きかけ、気になる症状に対して効果をもたらします。

本記事では、そんな肌治療に使用されるレーザー(ピコトーニング、ピコフラクショナル、ピコスポット)の違いや効果、副作用などを解説し、お悩みに合わせた治療の選択ができるようサポートします。
肌のトーンや質感を改善し、若々しく美しい肌を手に入れましょう。

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ピコレーザーとは

ピコレーザーとは?

ピコレーザーは、非常に短いパルス幅(照射時間)を持つレーザー治療の一種です。
通常のレーザー治療よりもさらに短い時間で光エネルギーを送り込むことができるため、肌への負担が少なく、効果的に皮膚の問題を改善することができます。
また、旧式レーザーより痛みが軽減されているので、麻酔なしで施術が可能です。痛みに弱い方は、表面麻酔、笑気麻酔を使用することも可能です。

他のレーザー治療との違い

ピコレーザーには、ピコトーニング、ピコフラクショナル、ピコスポットの3つの照射方法があります。
この3つの照射方法を使い分けたり、組み合わせることによって、一人ひとりの肌の状態に合わせて、幅広く治療を行うことができます。
主な違いについて説明します。

施術内容 適用 ダウンタイム メリット 副作用 治療の頻度
ピコトーニング 薄いシミ、そばかす、肝斑、くすみ、色素沈着 1〜2日程度 シミ、そばかす、肝斑、くすみの改善、肌全体のトーンアップ 発赤、軽い膨疹など 2〜4週間に1回の頻度で、10回以上が目安
ピコフラクショナル ニキビ跡や毛穴の開きなど 5日〜1週間程度 毛穴の引き締めや小じわ・ニキビ跡の改善、しわやたるみの改善 発赤、軽い膨疹、点状出血、かさぶたなど 1ヶ月に1回の頻度で、5〜10回以上が目安
ピコスポット 濃いシミやそばかす、黒子、タトゥー、ADMなど 1〜2週間程度 特定のシミの除去 発赤、腫れ、あざ、色素沈着など 3ヶ月に1回の頻度で、1〜3回が目安

※ひとえにレーザー治療といってもそれぞれ適用が異なり、効果やダウンタイムにも違いがあります。レーザーの強弱によって、ダウンタイムが異なるため、次回の治療までの間隔が異なり、ご希望の治療を受けられない場合があります。複数のクリニックで治療を並行している場合は、医師にその旨をお伝えし、治療の間隔にご注意ください。

ピコトーニング

低出力のレーザーを肌全体に照射して、メラニン色素を分解・排出してシミやくすみを薄くしていく治療です。
くすみを改善することで肌のトーンアップを得られ、肝斑の治療も可能です。基本的に繰り返して行う施術で、2〜4週間に1回、10回以上の施術が目安です。

こんな方におすすめです

  • 薄いシミ、そばかす、くすみ、色素沈着、肝斑を改善したい方
  • 肌のトーンを改善したい方
  • 肌にハリが欲しい方
  • ダウンタイムを抑えたい方

期待できる効果

  • シミやそばかす、肝斑、くすみの改善
  • 肌全体のトーンアップ

ダウンタイムと副作用

  • ダウンタイム:1〜2日程度
  • 副作用:発赤・軽い膨疹

ピコフラクショナル

ニキビ跡や毛穴の開きなど、凹凸のある肌をなめらかにする治療です。
ピコトーニングより深くまでピコレーザーのエネルギーが届き、皮膚表面を傷つけずに真皮のコラーゲンやエラスチンを増加させ、毛穴の引き締めや小じわ・ニキビ跡の改善、しわやたるみの改善が期待できます。

また、皮膚腺を収縮させることでニキビができづらい肌質に変えていきます。
基本的に繰り返して行う施術で、1ヶ月に1回、5〜10回以上の施術が目安です。

こんな方におすすめです

  • ニキビ跡が気になる、凹凸のある肌を改善したい方
  • 毛穴の開き、小じわを改善したい方
  • 肌のキメやハリを整えたい方
  • ダウンタイムを抑えたい方

期待できる効果

  • 小じわの改善
  • ニキビ跡、凹凸のある肌、毛穴の開きの改善
  • 肌質の改善

ダウンタイムと副作用

  • ダウンタイム:5日〜1週間程度
  • 副作用:発赤・軽い膨疹・点状出血・かさぶた

ピコスポット

高出力のレーザーを狙った部分にピンポイントで照射して、顔や体の気になるシミをピンポイントで取り除く治療です。
目立つシミやそばかす、後天性真皮メラノサイトーシス(ADM)など、顔や体の気になるシミを効果的に治療することができます。

1回で効果を感じられる場合もありますが、シミの状態によって複数回の施術を行う場合があります。
治療の間隔は3ヶ月に1回程度です。

こんな方におすすめです

  • 濃いシミ、そばかす、黒子、ADMを改善したい方
  • 色素沈着を改善したい方
  • タトゥーを除去したい方
  • 少ない回数で高い効果を得たい方

期待できる効果

  • 目立つシミの改善
  • 色素沈着を改善
  • タトゥーの除去
  • 日光黒子や老人性色素斑、脂漏性角化症を改善

ダウンタイムと副作用

  • ダウンタイム:1〜2週間程度
  • 副作用:発赤・腫れ・あざ・出血・熱傷・発疹・瘢痕・軽い出血・色素脱失・色素沈着

ダウンタイム期間は、他のレーザー治療より長く、照射した部分のシミやそばかすが一時的に目立ちやすくなります。
時間の経過とともに、かさぶたができ、自然と剥がれ落ちていくため、かいたり、擦ったりしないように注意しましょう。

施術の流れ

施術の流れ

ピコトーニング、ピコフラクショナル、ピコスポットの施術の流れの説明をします。
基本的に流れは同じで、照射部分、麻酔の有無によって、施術時間が異なります。

全体で30分ほどの施術時間となります。(麻酔ありの場合は+30分程度)

01

医師の診察・カウンセリング

カウンセリング前に、メイクを落としていただきます。一人ひとりの肌の状態を確認しながら治療の適用があるか診断をして、方針を決めます。肌の状態によってはご希望の治療が受けられない、もしくは、別の治療の提案をさせていただく場合があります。麻酔の有無についても確認します。
02

レーザー照射

アイガードをして、10〜15分程度レーザーを照射します。ピコトーニングとピコフラクショナルでは肌全体に、ピコスポットでは気になる部分のみにレーザーを照射します。痛みは強くなく、ゴムで弾かれたようなパチパチとした刺激を感じます。
※基本的に麻酔なしで施術が可能ですが、痛みに弱い方は、別途麻酔をしてから照射します。ご希望の場合はご相談ください。
03

アフターケア

レーザーの照射により、肌に熱や赤みが発生するため、冷却します。(必要に応じて、保湿クリームを塗布します)

料金

ピコトーニング、ピコフラクショナル、ピコスポット、それぞれの料金一覧です。
※美容ケア初診料として別途2,200円、再診療の場合1,100円かかります。

施術内容 金額
ピコトーニング(全顔) 22,000円(税込)
肝斑トーニング 33,000円(税込)
ピコフラクショナル 33,000円(税込)
ピコスポット(サイズ:1cm×1cm) 11,000円(税込)
ピコスポット アートメイク除去片眉 27,500円(税込)
ピコスポット 唇 44,000円(税込)
ピコスポット 取り放題 顔 66,000円(税込)

注意点

以下の条件に該当する方は、治療が制限される場合があります。
カウンセリングで肌の状態を確認させていただき、医師の判断によって治療をお断りさせていただく場合がございます。

  • 妊娠中/授乳中の方、または内服治療を受けている方
  • レーザー照射部分が強い日焼けをしている場合
  • 皮膚が非常に弱く、頻繁に肌荒れを起こす場合
  • レーザー照射部分に皮膚疾患や感染がある場合

  • 真性ケロイドやケロイド体質である場合
  • 全身の状態が健康であり、自己免疫疾患の既往がないこと、重篤な糖尿病や高血圧がないこと、心臓疾患がないこと
  • アトピー性皮膚炎の傾向がある方
  • 光線過敏症の方
  • 光に敏感に反応する薬を服用している方
  • てんかんの既往がある方
  • 重篤な糖尿病や膠原病の方
  • 治療部位に金の糸が挿入されている方
  • ステロイドや金製剤を使用している(または以前に使用していた)方

よくある質問

Q施術当日はメイクができますか?

ピコトーニング、ピコフラクショナルは当日のメイクが可能で、ピコスポットは当日のメイクはできません。レーザー照射後は、肌のバリア機能が弱まっているため、日焼けや乾燥に注意して肌をかいたり、擦ったりなどの刺激を避けてください。

Qどのくらいで効果を実感できますか?

一人ひとりの肌の状態によりますが、ピコトーニングは10回程度から、ピコフラクショナルは5〜10回程度、ピコスポットは1〜3回程度で効果を感じることが多いです。1度で効果を実感をすることが難しいピコトーニングやピコフラクショナルは、定期的に治療を受けることが大切です。ピコスポットは、少ない回数で効果を実感しやすい治療ですが、濃いシミの場合は、間隔を空けて複数回の治療が必要となります。

Q治療の間隔はどれくらい空ければいいですか?

ピコトーニングは2〜4週間に1回程度、ピコフラクショナルは1ヶ月に1回程度、ピコスポットは3ヶ月に1回程度です。肌の状態によって、異なる場合があります。

Qニキビ治療で内服をしていてもレーザー治療はできますか?

シナールなどのビタミン剤であれば治療は可能です。ただ、イソトレチノイン(ロアキュタン)を服用中の場合はレーザー治療が行えません。イソトレチノイン(ロアキュタン)を服用中は、皮膚が光に敏感に反応し、紫外線の影響を受けやすくなるため、色素沈着などの肌トラブルが発生する可能性があります。レーザー治療をご検討の場合は、イソトレチノイン(ロアキュタン)治療が完了してから行うことをおすすめします。

まとめ

ピコレーザー治療は、ダウンタイムが比較的短く、肌のトラブルや美容の悩みを解消するための治療方法で、若々しい輝きを取り戻す可能性を秘めています。

今よりもお肌の状態を良くしたい方、肌トラブルを予防したい方は、レーザー治療と並行して、内服薬もおすすめです。
シミやそばかす、ニキビなどの肌トラブルの原因となる菌やメラニンの生成を抑える内服薬の服用することで、さらに美肌効果を高めることが期待できます。
レーザー治療、内服治療、その他美容に関するお悩みは、当クリニックまでご相談ください。

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医療法人七彩 理事長 本間 理加

監修者

これまで大学病院に長く従事し、白内障手術をはじめとして、網膜硝子体手術、緑内障手術、眼瞼下垂、角膜移植など様々な眼科手術に豊富な執刀実績を持ちます。現在医療法人七彩の理事長として川越エリアを中心として手術に特化した眼科クリニックを2医院展開しています。