Vivinex Gemetric(ビビネックス ジェメトリック)

Vivinex Gemetric(ビビネックス ジェメトリック)は、2024年にHOYA株式会社から発売が開始された、初の国内企業による三焦点眼内レンズです。
中間距離と近くの見え方を確保しながら、遠くの見え方を犠牲にしないための光配分になっている非球面3焦点眼内レンズで、不快光視現象の低減が期待されるデザインとなっております。
素材は実績のあるHOYAの眼内レンズVivinex multiSertと同じであり、信頼性の高い疎水性アクリルとなっております。また、軽度の乱視にも対応可能な多焦点眼内レンズとして、5種類の乱視用眼内レンズも用意されています。
目次
Vivinex Gemetric(ビビネックス ジェメトリック)とは

Vivinex Gemetric(ビビネックス ジェメトリック)は、HOYA株式会社が開発した初の国内企業による三焦点眼内レンズです。
素材は、信頼性の高い疎水性アクリルを使用しており、従来から実績のあるHOYAの眼内レンズVivinexシリーズと同じものです。
次項では、Vivinex Gemetric(ビビネックス ジェメトリック)について、従来の多焦点眼内レンズと異なる点や特徴を紹介します。
Vivinex Gemetric(ビビネックス ジェメトリック)の特徴
Vivinex Gemetric(ビビネックス ジェメトリック)では、遠くの見え方を犠牲にせずに中間距離と近くの見え方を確保するための光配分になっており、暗所で遠方重視の光配分となり、不快光視現象の低減が期待されるデザインになっています。
+1.75 D, +3.50 D 加入1の非球面3焦点眼内レンズ

Vivinex Gemetricは、遠方視力を維持しつつ中間距離と近距離の視力を確保するため、中心3.2mm径内に回折ゾーンがあり、外側には回折ゾーンがありません。非球面デザインの光学部前面と、球面またはトーリックの光学部後面により、不快な光視現象を低減することが可能です。
長期安定性に実績のある眼内レンズ素材
HOYA社のVivinexと同じ素材である疎水性アクリルを使用しており、高い信頼性が期待されています。
5つの乱視用眼内レンズを準備し、軽度乱視にも対応可能

トーリックモデル(T2 ~ T6)をラインアップしています。
安心・安全な手術のため実績あるmultiSertインジェクター

Vivinex multiSert インジェクターはノズルの挿入の深さとレンズの放出方法を選択できる4-in-1デリバリーシステムとなっており、完成度が非常に高く、HOYA株式会社の特徴的な製品となります。
インジェクターの動きは実に滑らかで、操作に無駄な力を必要とすることなく、またロケット発射の危険性が極めて低くなっています。
まとめ
Vivinex Gemetric(ビビネックス ジェメトリック)は、2024年にHOYA株式会社から発売された、初の国内企業による三焦点眼内レンズです。このレンズは、中間距離と近距離の視力を確保しながら、遠方視力を損なわない光配分デザインが特徴です。
中心3.2mm径内に回折ゾーンがあり、外側には回折ゾーンがないため、不快な光視現象を低減することが期待されます。
また、このレンズは+1.75 Dと+3.50 Dの加入を持つ非球面3焦点眼内レンズであり、光学部前面は非球面デザイン、後面は球面またはトーリックになっています。素材には、信頼性の高い疎水性アクリルを使用しており、HOYAのVivinex multiSertと同じです。
さらに、5種類の乱視用眼内レンズ(トーリックモデル:T2~T6)も準備されており、軽度の乱視にも対応可能です。手術には実績あるmultiSertインジェクターが使用され、ノズルの挿入深さやレンズの放出方法を選択できる4-in-1デリバリーシステムを採用しています。このインジェクターは操作が滑らかで、ロケット発射の危険性が極めて低いため、安全な手術が期待できます。
白内障の症状・術後の見え方を体験できる!
無料ARアプリ「AR Eye」


理事長 本間 理加 医師

関連記事

白内障手術後に見え方を追加矯正できる?アドオン眼内レンズ(AddOn IOL)-メリット・デメリット、費用について
白内障手術後、中には眼内レンズによる十分な矯正力を得れない場合、既に挿入した眼内レンズに対して、追加でレンズを挿入することで見え方を再調整できる「AddOn IOL(アドオン眼内レンズ)」という新しい

どれが良いの?眼内レンズの種類と選び方について
白内障手術で摘出した水晶体に代わりに挿入する眼内レンズですが、高齢化社会への移行も相まって眼内レンズの需要が高まり、新しいレンズの開発が進んだことで、現在では多種多少なものが登場し、患者様のライフスタ


白内障手術が入院の手術か日帰り手術どちらが良い?入院の手術を行うケースについて
白内障手術は、国内で最も身近な外科手術の1つで、多くの医療機関で「日帰り手術」が行われています。しかし、患者様によっては「入院での白内障手術」という選択肢も有効的で、入院が必要となるケースもあります。

白内障の両眼同時手術について
日帰り白内障手術において、別日で「片眼」ずつ手術を行うことが基本となります。一方で、一部の眼科施設では両眼の同時手術を行なっております。この記事では片目ずつの白内障手術が基本となる理由から両眼同時手術


白内障手術の痛みは?麻酔方法について解説
白内障手術に対して、手術中の痛みを想像し、不安になる方が多いのではないでしょうか。白内障手術は「局所麻酔」によって痛みはほとんどありませんが、痛みを感じやすい方や恐怖感が拭えない方に向けて、当院では笑

白内障手術のデメリットやリスクは?安全性やメリットと併せて解説
白内障手術は年間160万件以上が実施され、外科手術の中では最も身近な手術です。術式の安全性が確立され、術後もほとんどの方が満足されている白内障手術ですが、手術である以上はデメリットやリスクもゼロではあ

白内障手術の費用は?手術費用の目安や費用負担を軽減する方法について解説
基本的な白内障手術の費用は保険適用の場合、約15,000円(1割負担)〜約45,000円(3割負担)となります。しかし、実際は患者様ごとに選択肢が異なり、費用が変動します。当記事では患者様それぞれのケ

白内障と緑内障の同時手術について-メリット・デメリットを解説
目の中でレンズの役割を持つ水晶体が白く濁る「白内障」と、眼圧の上昇によって視神経の細胞がダメージを受ける「緑内障」はどちらも40代以降で発症確率が高まる病気のため、白内障と緑内障が併発しているケースも